こんにちはケンケンです。
皆さん、銀行に預けている貯金ですが、今は超低金利で利息がほぼ付かない、というのはご存じでしょう。でも増えない変わりに銀行に預けていれば減ることはないから安心だ、と思っていませんか?それは大きな間違いです。ある状況で貯金は減るのです。ですが「いやいや、通帳の預金残高は変わってないよ?」と思う方がほとんどでしょう。
そのカラクリを説明いたします。
貯金が減るカラクリ
金利が低い
皆さんご存じの通り、日本はここ10年以上超低金利という状況にあり、比較的金利の良い銀行にお金を預けても年利0.05%などと言われています。100万円を1年間銀行に預けてもその利息はわずか500円。利息なんて有って無いようなものです。銀行に預けたところで増えることは期待できないのです。
物価が上昇している
ここ数年日本の物価は下降していました。つまりモノの値段がどんどん安くなっていたのです。身の回りで例を挙げるならば、大手牛丼チェーンの値下げ競争や、某ファーストフードの激安メニュー、1000円以下で買えるジーンズなど。
しかし、アベノミクスや円安の影響で2014年に入ってから少しずつではありますが物価が上昇しています。例を挙げるなら、カップラーメンの値上げや、有名コーヒーチェーンや有名餃子レストランの値上げ、身近なところで、ここ沖縄では卵と野菜の値段が今年に入ってからとても上がっています。
実際には代表的なモノの平均として1%台の物価上昇率であるとの試算が出ています。1%台ではありますが確実に物価は上昇しているのです。
「低金利+物価上昇」で何が起きる?
分かりやすく例を挙げて説明しましょう。
あなたは100万円持っています。
去年はお米が1kgで10,000円だったとしましょう。
100万円で100kgのお米が買えます。
では今年は物価が1%上昇してお米1kgが10,100円になりました。
100万円で何kgのお米が買えるでしょうか。
計算は省略しますが、約99kgのお米が買えます。
物価が1%上昇しお米の値段が上がったことによって何が起きたのでしょうか。
本来お米を100万円で100kg買えたのに、100万円で99kgしか買えなくなったのです。
物価が上昇することによって、昔は買えたモノが同じ値段では買えなくなるのです。
100万円を銀行に貯金しておいて、物価が上昇すると、あなたの知らないところで100万円の価値は下がっていくのです。
ここで、もし銀行の預金金利が1%だったとするとどうなるでしょう?
今年の利息が付いて貯金100万円は101万円になります。つまり以前と同じようにお米を100kg買うことが出来るのです。
物価の上昇と同じ程度の金利であれば100万円の価値は下がりません。
しかし、金利よりも物価の上昇率が高い場合、「貯金の価値は減る」のです。
これが、「貯金が減る」カラクリです。
まさに2014年現在それが起きている!
政府は当面の目標として物価上昇は2%を目指すとしています。
それに対して金利はそう簡単に上がりません。金利を引き上げてしまうとみんなが貯金をしようとして、世の中のお金が減り、景気がより悪くなってしまうからです。
まさに今、あなたの貯金はどんどん目減りしている可能性があるのです。
ではどうするべきか
以上のことより、自分の金融資産をすべて預貯金として持っておくことにもリスクがあることが分かっていただけたかと思います。
預貯金や現金として持っておくのは、事故や病気など突然の出費に対応できる分で十分であると私は考えます。
私の場合は何かあった時のために100万円は普通預金として持っています。ですがそれ以外はすべて株や投資信託にしています。
現金(預貯金含む)以外の金融資産は目減りするリスクを回避するため、物価と連動しやすい株や投資信託、債権として持っておき将来の物価上昇のリスクに備えてみてはいかがでしょうか。